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2017年8月17日 (木)

災害対策シュミレーション研修を実施しました。

8月16日、災害対策シュミレーション研修を実施しました。


今回の研修では主に「START法トリアージ」の訓練が中心です。

参考までに、トリアージとは「傷病者などの治療を受ける必要のある人々の診療や看護を受ける順番を決定する診療前の一つの過程」です。
「トリアージ」と聞くとパッと思いつくのは災害時の対応を思いつく方が多いかと思いますが、実は、普段の診療の中でも「トリアージ」は行われています。
一刻を争うような災害時に行うトリアージとして「START法トリアージ」が一般的に用いられ、今回はこの「START法トリアージ」の訓練を我々事務局員も行いました。

医療の専門職ではない事務職員がトリアージできるの!?
なんていうことを思われる方もいると思いますが、我々事務職員が行うトリアージは一次トリアージを行います。

大災害時には病院に怪我をされた方々が殺到することを想定して、いかに医療が必要な方に適切な医療を提供するかが大切なことです。
そこで我々事務職員が最初に行うのが一次トリアージです。

一次トリアージとはまとめて簡単に言うと、「歩けるか、歩けないか」がポイント。

トリアージタグと言われるタグを利用して「赤、黄、緑、黒」と患者さんを状態に合わせて色分けをします。
そこで、我々事務職員は最初の一次トリアージとして「緑」か「赤、黄、黒」かを振り分けていきます。

「緑」とは、比較的軽症で緊急な治療等を必要としない方。

「赤、黄、黒」は治療が必要な方、緊急の治療が必要な方、既に生存が難しい方。

以上のような色で状態ごとに振り分けを行い、この一次トリアージで行う振り分けのポイントが最初の「歩けるか、歩けないか」で振り分けをします。

これには、歩けても重症な人もいる、状態の重い人もいる、いろんな推測が出てくるのですが、あくまで歩けるか歩けないかで「緑」か「赤、黄、黒」のどちらかに振り分けをします。
これなら、事務職員でもなんとか判断できそうですよね。

そして、我々事務職員が一次トリアージを行った後に、さらに二次トリアージが医師、看護師といった専門職の方々によって実施されるので、もしも今すぐ医療が必要な方が「緑」に振り分けされていたとしても、二次トリアージにてしっかりと医療専門職の方が再度トリアージを行ってくれる体制を作ってあります。
これなら、患者さん、そして我々一次トリアージを実施する事務職員も安心です。

まずは一次トリアージで大きく振り分けて、二次トリアージで詳細に振り分けを行うことで災害時の混乱状態でも医療資源を効率よく配分していく。

この一番最初の訓練を今回行ったことになります。

実際に、研修の中では患者さんの情報と状態が書かれたカードを使用して、そのカードから読み取れる情報を基にトリアージの訓練を行いましたが、これが意外と難しい。


例えば、担送であれば歩けない状態なので「赤、黄、黒」、護送であれば自分で歩けるかどうかが怪しいので他の情報も含めて振り分け、そして独歩であれば自分で歩けているので「緑」と振り分けますが、中には独歩でも他の症状が書かれているとつい深読みをしすぎて「赤、黄、黒」に振り分けをしたくなる等、あくまで「歩けるか、歩けないか」が最初の判断であるのにも関わらず、その背景を考慮しすぎて振り分けがうまくできていないこともありました。

通常の状態であれば、患者さんの状態からその背景までを総合的に判断した上で対応をすることができますが、大規模災害時の混乱の中では一人でも多くの方を救うために「災害時のルール」を
遵守した判断が求められるのだということを感じました。

1時間程度の時間で研修が行われましたが、研修を通じて考えさせられること、準備しておくべきことが大変よく理解でき有意義な研修でした。

研修の様子

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社会医療法人恒心会

鹿児島県鹿屋市(かのやし)にあります社会医療法人恒心会(こうしんかい)です。 恒心会おぐら病院・老人保健施設ヴィラかのや・さかもと歯科を中心に各種医療・介護のサービスを行なっております。

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